「トーク愛 with PaLM」の紹介

目次 (2023/11/5 ver.0.05)

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1.「トーク愛 with PaLM」の概要

「トーク愛 with PaLM」は、遠隔地の独居高齢者を見守り者(家族など)を支援するスマホ/タブレット・アプリです。

目次

1.1 高齢者を支援する「トーク愛 with PaLM」の特徴

①「トーク愛 with PaLM」の特徴
  • 音波の分析機能
    • 「トーク愛 with PaLM」は、「チューナー」機能や「音声認識」機能や「音声出力」機能を使って、高齢者の生活を支援します。
    • 「トーク愛 with PaLM」は、「音声認識」機能や「音声出力」機能を使って、「音声会話アプリ」を作成できます。
    • 「音声会話アプリ」は、アイドル状態から「OK Happy」と言う「Wakeup Word」を発声する事で起動できます。
  • 大規模言語モデルの利用
    • 「トーク愛 with PaLM」は、「大規模言語モデル(PaLM)」を利用して、高齢者の生活を支援します。
    • 「トーク愛 with PaLM」は、音声で「大規模言語モデル(PaLM)」に質問する事ができます。
    • 「大規模言語モデル(PaLM)」に質問した結果は、データベースに保存されるので後で閲覧する事ができます。
  • お気に入り機能
    • 「トーク愛 with PaLM」は、高齢者が音楽や動画を楽しむために、お気に入りの音楽や動画のURLをカテゴリー分けして記録します。
    • 「トーク愛 with PaLM」は、音声を使ってお気に入りの音楽や動画を楽しむ事ができます。
  • 見守り機能
    • 「トーク愛 with PaLM」は、「音声チャット」機能や「各種センサー」を利用して、遠隔地の高齢者を見守り者(家族など)が見守る事ができます。
    • 「トーク愛 with PaLM」は、高齢者の「スケジュール」を設定できます。
    • 必要に応じて、その時間になると「音声会話アプリ」を起動する事ができます。
    • 「トーク愛 with PaLM」は、バス等の「スケジュール」も設定できるので、高齢者の外出時に便利です。
②高齢者の課題に対する「トーク愛 with PaLM」の利用例
  • 「認知症」の予防例:
    • 音楽療法:「チューナー」機能を利用して楽器の調音を行い、楽器を演奏する。
    • 運動を行う:「音楽演奏」機能や「動画演奏」機能を利用して、「ラジオ体操」や「ダンスの練習」に励む
    • 達成感を味わう:「大規模言語モデルの利用」機能を利用して、幅広い知識を獲得して、色々な「趣味」を楽しむ
  • 「フレイル」の予防例:
    • 毎日、「マッケンジー体操」などで筋力劣化に伴う腰痛を予防する。その方法は、「大規模言語モデルの利用」機能を利用して得る。
    • 「大規模言語モデルの利用」機能を利用して、幅広い知識を獲得して、色々な運動に関する「お稽古事(ゴルフ等)」を楽しむ
  • 「ロコモティブシンドローム」の予防例:
    • 「歩数計」機能(開発中)を利用して、散歩などで毎日、一定の歩数以上を歩く。
    • 「音楽演奏」機能や「動画演奏」機能を利用して、「ラジオ体操」や「ダンスの練習」に励む。
    • 「大規模言語モデルの利用」機能を利用して、幅広い知識を獲得して、色々な運動に関する「お稽古事(ゴルフ等)」を楽しむ

1.2 高齢者の課題

以下の記事は「国立長寿医療研究センター」の資料に基づいています。

①加齢により低下する機能
  • 加齢により低下しやすい機能として、感覚機能(視覚、聴覚、嗅覚、触覚、平衡感覚)、下肢筋力、柔軟性、速度に関する運動機能、精神機能(記憶力や学習能力)があげられます。
  • なお、高齢者の健康状態は個人差が大きいことが特徴となります。
  • それぞれの状況に応じ、「フレイル」や「ロコモティブシンドローム」についても考慮する必要があります。
  • 「フレイル」とは、加齢とともに、筋力や認知機能等の心身の活力が低下し、生活機能障害や要介護状態等の危険性が高くなった状態のことです。
  • また、「ロコモティブシンドローム」とは、年齢とともに骨や関節、筋肉等運動器の衰えが原因で「立つ」、「歩く」といった機能(移動機能)が低下している状態のことです。
  • これらに対して、あまり低下しない機能には、手や上腕の筋力、筋作業持久能、分析と判断能力、計算能力などがあります。
  • さらに、高齢者が長年蓄積してきた豊富な経験、知識と卓越した技術、慣れた業務であれば正確に遂行できるといった優れた点も多く認められています。
②「認知症」の予防
  • 認知症にならないためには、どうしたらよいのでしょうか?以下のようないくつかポイントがあります。
    • 運動をおこなうこと
    • 音楽療法
    • 達成感を味わうこと
    • 食事に気をつけること
    • 社会的な活動に参加すること
  • 【音楽療法】
    • 音楽療法とは、音楽の持つ特性を活用するプログラムを通してリハビリテーションを行うことです。
    • 認知症の進行の予防としては、歌いながら楽器を鳴らすなど、2つの動作を同時に行うことが有効とされています。
  • 【運動をおこなうこと】
    認知症予防のためにどのような運動をすればよいのでしょうか。
    • まず第1は、週2から3回以上、30分以上運動をすることです。主としては歩くことがすすめられます。
    • 週3回以上30分以上の運動を行ったものは、認知機能の低下するものが有意に少なく、高齢者の認知症の発症を減少させていることを示しています。
  • 【達成感を味わうこと】
    • 日常生活の中で、楽しさや達成感を味わうことも認知症予防に効果的。本人の気持ちも前向きになるでしょう。
    • たとえば料理を作ったり、写真を撮ったり、日記を書いたりして後から振り返れるよう形にするのもいいでしょう。
  • 【食事に気をつけること】
    まず、認知症になりやすい食事は、若い頃からの食事の傾向に特徴があることがわかっています。 それが次の三つのことです。
    • 認知症になりやすい食事
    • 偏食。野菜と魚を嫌い、肉だけを好む
    • ビタミンB群、C、E、ミネラルの摂取が少ない
    • 女性は小食。食事の代わりにお菓子やケーキを食べる
③「フレイル」の予防
  • 高齢者に発生しやすいフレイルは、適切に予防すれば日頃の生活にサポートが必要な要介護状態に進まずにすむ可能性があります。
  • そのため、フレイルの予防にはフレイルのメカニズム(フレイルサイクル)を良く理解し、正しい介入方法を行う必要があります。
  • 今回はフレイルサイクルやフレイルへの介入方法についてわかりやすくまとめます。
  • まず、図1のフレイルサイクルについて説明します。
  • フレイルサイクルにあるサルコペニアとは、筋肉量が減少し、歩行速度が低下しているような状態を指します。
  • フレイルの状態の中でも、筋肉に注目した概念です。

  • 図1 フレイルサイクル

  • サルコペニアには、加齢によるサルコペニアと病気に伴って起きるサルコペニアがあります。
  • サルコペニアを出発点としてフレイルサイクルを説明すると、まず加齢や病気で筋肉量が低下しサルコペニアを起こすと身体の機能が低下します。
  • 具体的には足の筋肉量低下により歩行速度が落ちたり、疲れやすくなるため全体の活動量が減少します。
  • 全体の活動量が減少すると、エネルギー消費量が減り、必要とするエネルギー量も減少します。
  • わかりやすくいうと、動かないとお腹が空かないので食欲もなくなります。
  • 加齢による食事量の低下に加えて、食欲低下もあると慢性的に栄養不足の状態になります。
  • 慢性的な低栄養の状態は、サルコペニアをさらに進行させ、筋力低下が進むという悪循環へ陥ります。
  • この悪循環を適切な介入によって断ち切らないと、フレイルサイクルを繰り返し要介護状態になる可能性が高くなります。
  • では、フレイルサイクルを断ち切る、またはフレイルサイクルのスピードを遅くするための介入方法はどのようなものがあるか次に説明します。
  • フレイルの介入方法には、以下のような方法が挙げられます。
    • 持病のコントロール
    • 運動療法
    • 栄養療法
    • 感染症の予防
④「ロコモティブシンドローム」の予防
  • ロコモティブシンドロームの予防には、毎日の運動習慣とバランスの良い食生活が要です。
  • 「片脚立ち」(図2)と「スクワット」(図3)などが自宅で簡単安全に行うことができ、おすすめです。
  • 毎日の生活の中で、階段を使う、一駅分歩いて通勤・買い物に行くなど、運動の要素を積極的にプラスすることもロコモ予防となります。

  • 図2 片脚立ち


    図3 スクワット

1.3 独居高齢者の話し相手になる

①音声で大規模言語モデル(LLM)である「ChatBot with GaLM 2」と会話して色々な質問ができる
  • 「ChatBot with GaLM 2」は、Googleが提供する「大規模言語モデル(LLM)」です。
  • 音声で「ChatBot with GaLM 2」への質問プロンプトを作成して、「ChatBot with GaLM 2」に色々な質問ができます。
  • 質問に対する「ChatBot with GaLM 2」からの回答は、データベース(firestore)に保存されているので「音声チャット画面」で閲覧する事ができます
②音楽や動画の視聴などの色々な機能を音声で指示できるので、スマホやタブレットが話し相手になる
  • 音声会話アプリにより、高齢者が苦手なスマホやタブレットの画面操作を音声で行う事ができます。
  • 音声会話アプリは、「OK Happy」と言う「Wakeup Word」で起動する事ができます。
  • 音声入力がタイムアウト(3回以上、入力がない場合)になった場合でも「Wakeup Word」で音声入力を再開させる事ができます。
  • 勿論、画面操作でも同じことができるので、やりやすい方法でスマホやタブレットを操作できます。
③「スケジュール機能」を活用して、今日の予定などを音声で知る事ができる
  • 「スケジュール機能」とは指定した時間に、ある音声会話アプリを起動する機能です。
  • スケジュールは、「毎日(dayly)」「毎週(weekly)」「毎月(monthly)」「指定年月日(other)」の指定ができます。
  • 「デイサービス」のように、毎週、決まった時間にお迎えの車に乗る事に忘れないようにする時などに便利です。

1.4 独居高齢者が「音楽」や「運動」で認知症になるのを予防する

①お気に入りの音楽を聴いて楽しむ
  • 音楽ファイル(.mp3など)のURLをお気に入りの分類で記録して、音楽を聴いて楽しむ事ができます。
  • 音楽を聴く事は、脳のさまざまな部位が活性化させ、認知症に関する脳の箇所に良い刺激を与えることができます。
②お気に入りの動画を視聴して楽しむ
  • YoutubeコンテンツのID(Video ID)や動画ファイル(.mp4など)のURLをお気に入りの分類で記録して、動画を視聴して楽しむ事ができます。
  • 動画を視聴する事は、脳のさまざまな部位が活性化させ、認知症に関する脳の箇所に良い刺激を与えることができます。
③楽器による音楽演奏を練習する
  • 音楽や動画を視聴するだけでなく、楽器による音楽演奏を練習する事ができます。
  • 楽器を演奏する事は、脳の暗記力を向上させる同時に、指の運動で脳のさまざまな部位が活性化させ、認知症に関する脳の箇所に良い刺激を与えることができます。
④音声による歌(クラシック、カラオケ等)の練習をする
  • 音楽や動画を視聴するだけでなく、自分の音声による歌(クラシック、カラオケ等)の練習をする事ができます。
  • 歌を歌う事は、脳の暗記力を向上させる同時に、音程感とリズム感を向上させ、脳のさまざまな部位が活性化させ、認知症に関する脳の箇所に良い刺激を与えることができます。
⑤音楽に合わせて体操を行う
  • 音楽に合わせて体操を行う事は、高齢者の衰えた筋力を回復させ、腰痛や膝痛の改善にも効果があります。
  • 「立位の状態で行うラジオ体操」や「座位の状態で行うラジオ体操」などの動画を用意しています。
⑥音楽に合わせてダンスの練習を行う
  • 音楽に合わせてダンスの練習を行う事は、高齢者の衰えた筋力を回復させると同時に、音程感とリズム感を向上させ、認知症の予防になります。
  • ボールルーム系では、「ワルツ」「フォックストロット」「タンゴ」「クイック・ステップ」などの曲を用意しています。
  • ラテン系では、「ルンバ」「ジァイブ」「ChaChaCha」などの曲を用意しています。
⑦楽器の周波数を調べて調音を行い、音程感を養う
  • 楽器の基本周波数を調べて調音を行う事は、絶対音感などの音程感を養うと同時に、音楽への興味と理解を深め、認知症の予防になります。
  • 具体的には、B1~F5までのピアノ鍵盤を表示し、検知した楽器の基本周波数の位置を示します。
  • ギターの場合は、該当する開放弦の周波数との差を周波数(Hz)とセント(cent)で表示します。
⑧自分が歌う声の周波数を調べて、音程感を養う
  • 自分が歌う声の正確な周波数を調べる事は、絶対音感などの音程感を養うと同時に、音楽への興味と理解を深め、認知症の予防になります。
  • 具体的には、B1~F5までのピアノ鍵盤を表示し、検知した音声の周波数の位置を示します。

1.5 遠隔地の独居高齢者を見守り者(家族など)が見守る

①緊急連絡先の登録機能
  • 遠隔地の独居高齢者の異常を検出した場合、その異常を見守り者(家族など)に通知できます。
  • 緊急連絡先には、かかり医などの連絡先も含まれるので、異常を知った見守り者(家族など)の迅速な対応が可能です。
  • 独居高齢者は、音声で自分の異常を見守り者(家族など)に「メール」「チャット画面」で通知する事ができます。
  • 人感センサーなど(オプション)で、遠隔地の独居高齢者の異常を検出して、見守り者(家族など)に知らせる事もできます。
②人感センサーなどで遠隔地の独居高齢者の生活を検出し見守り者(家族など)に知らせる
  • 無線(BLE: Bluetooth Low Energy)で人感センサーや温度センサー等を接続できます。
  • 色々な「異常検出アルゴリズム」で独居高齢者の異常を検出し、見守り者(家族など)に知らせます。
③「音声チャット機能」で独居高齢者の発言(テキスト、写真)を見守り者(家族など)が共有する
  • 遠隔地の独居高齢者と見守り者(家族など)を構成員とする「音声チャット機能」を利用する事ができます。
  • 「音声チャット機能」とは、音声でチャット用テキストを入力できる機能です。
  • 「音声チャット機能」は、テキストの他、写真や各種ファイルを入力できます。
  • 高齢者が音声でチャット用テキストを入力する時、同時に写真を撮影してチャット画面に表示する事もできます。
  • 遠隔地の独居高齢者の発話(テキスト化)と写真を見守り者(家族など)が見て、安否確認をする事ができます。、

以上

2.音波の分析機能

目次

2.1 音波の分析

1.音波の分析とは
  • 「トーク愛 with PaLM」は、楽器が発する音波や人間の音声を分析します。
  • 楽器が発する音波を分析する機能は、「チューナー」機能と呼ばれます。
  • 人間の音声を分析してテキストに変換する機能は、「音声認識」機能と呼ばれます。
  • 逆にテキストから人間の音声を出力する機能は、「音声出力」機能と呼ばれます。
  • 「トーク愛 with PaLM」は、「チューナー」機能や「音声認識」機能や「音声出力」機能をを使って、高齢者の生活を支援します。
2.「チューナー」機能: 楽器の基本周波数検出
  • 楽器の基本周波数検出は、楽器の音を分析して「基本周波数」を検出します。
  • 楽器の「基本周波数」を検出する事を「楽器音のピッチ推定」とも言います。
  • 「トーク愛 with PaLM」では、「YINアルゴリズム」と呼ばれる手法で「楽器音のピッチ推定」を行っています。
  • ギターの調音等の目的で市販されている「チューナ」は、楽器そのものの振動を測定しますが、「トーク愛 with PaLM」では、楽器が発する音波を測定分析します。
  • ギターのような楽器を使う場合、必ず「調音(チューニング)」が必要になりますが、「トーク愛 with PaLM」の「チューナー」機能を使うと調音が簡単にできます。
3.「音声認識」機能: 人間の音声を分析してテキストに変換する機能
  • 「音声認識」機能は、人間の音声を分析して「テキスト」に変換します。
  • 「音声認識」機能は、以下のような場面で音声入力機能が利用できます。特にタイピングが苦手な高齢者は、音声入力機能が便利です。
  • 手動入力に手間がかかるとき
    • PCやスマホから手動で文字を入力するのが手間に感じられる時、「音声認識」機能を使うことで自動で文字起こしができます。
    • PCやスマホで文字を入力するためにはタイピングが必要ですが、「音声認識」機能を利用することでタイピングせずにテキスト化できるため、 タイピングを苦手とされている方や、タイピングの量が多く手が痛くなってしまう方、手を怪我して使えない方には特におすすめです。
    • スマホで入力する際も画面が小さかったり、文字を入力するのが遅かったりと不満を感じている場合、音声認識ソフトでスピーディーに入力すると効率的に作業が進みます。
  • 会議などの議事録を作成するとき
    • 会議の議事録作成などで「音声認識」機能を活用すると、業務の負担を減らすことができます。
  • 音声データや動画などから文字起こしするとき
    • 会議の音声データや動画から文字起こしをする場合、「音声認識」機能を利用することで作業時間を短縮できます。
4.「音声出力」機能: テキストを人間の音声に変換する機能
  • 「音声出力」機能は、テキストを人間の音声に変換する機能です。
  • 「音声認識」機能と「音声出力」機能を組み合わせると、音声会話が可能になります。
  • 「トーク愛 with PaLM」は、「音声会話」機能を使って、高齢者の生活を支援します。

2.2 「チューナ」機能

1.楽器(ギターの弦など)の基本周波数を検出します
  • 「チューナー 」機能とは、楽器(ギターの弦など)の基本周波数を検出する機能です。
  • 「トーク愛 with PaLM」の画面には、ピアノの鍵盤が表示され、検出した楽器(ギターの弦など)の基本周波数の位置を赤いマークで示します。
  • 「トーク愛 with PaLM」の画面には、検出した基本周波数が、数字でも表示されるので、1Hz以内の調音(チューニング)が可能です。
  • 楽器(ギターの弦など)の基本周波数だけでなく、人間の声の基本周波数も検出できるので、カラオケなどの音程チェックにも使えます。
2.ピッチ検出アルゴリズム (PDA)
  • ピッチ検出アルゴリズム (PDA) は、準周期信号または振動信号 (通常は音声、音符、トーンのデジタル録音) のピッチまたは基本周波数を推定するように設計されたアルゴリズムです。
  • これは、時間領域、周波数領域、またはその両方で実行できます。
  • PDA はさまざまな状況 (音声学、音楽情報検索、音声コーディング、音楽演奏システムなど) で使用されており、アルゴリズムにさまざまな要求を課す可能性があります。
  • 単一の理想的な PDA はまだ存在しないため、多くの異なるアルゴリズムがあり、そのほとんどは以下に示すクラスに大まかに分類されます。
  • PDA は通常、準周期信号の周期を推定し、その値を反転して周波数を見つけます。
3.「チューナ」機能の利用例
  • クラシック・ギターやフォーク・ギターの調音(チューニング)。
  • ウクレレの調音(チューニング)。
  • カラオケやクラシックなどの歌の練習時の音程チェック。
  • 市販されている「チューナ」の調音機能のチェック。

2.3 「音声会話」機能

1.「音声会話」機能とは
  • 「トーク愛 with PaLM」は、「音声認識」機能や「音声出力」機能を使って、各種の「音声会話アプリ」を作成できます。
  • 「音声会話アプリ」は、アイドル状態から「OK Happy」と「Wakeup Word」を発声する事で起動できます。
  • 各種の「音声会話アプリ」を起動する事で、音声の指示により、お気に入りの音楽を聴いたり、動画の視聴を楽しむ事ができます。
  • 音声の指示により、演奏中の音楽や動画の演奏を中断・再開したり、終了させる事ができます。
2.音声で「大規模言語モデル(PaLM)」に質問する
  • 「音声会話」機能を使うと、音声で「大規模言語モデル(PaLM)」に質問する事ができます。
  • キーボード入力が苦手な高齢者でも、音声で「大規模言語モデル(PaLM)」に質問するめのプロンプトを作成できます、

以上

3.大規模言語モデルの利用

目次

3.1 大規模言語モデル(LLM)による認知症予防例

1.大規模言語モデル(LLM)とは
  • 大規模言語モデル(Large Language Model=LLM)とは、大規模なデータセットによってトレーニングされた自然言語処理モデルのことです。
  • 大規模言語モデルに大量の文章や会話を事前に学習させると、テキストデータを解析して、言語の文法や意味を理解できるようになります。
  • その結果、人間のように自然な言葉でテキスト生成や文章の分類、質問応答、機械翻訳、文章の要約などのタスクを実行できます。
2.大規模言語モデル(LLM)の歴史
  • 2017年、Googleの「Attention is all you need」と題した論文で、大きなデータを扱えるTransformerモデルが紹介されました。
  • このTransformerモデルもニューラルネットワークアーキテクチャの一種で、単語の意味表現に注目しています。
  • Transformerモデルは、文書の順序を考慮するために「ポジショナルエンコーディング」という手法を採り入れているのが特徴です。
  • なお「Attention」は2015年に発表されており、当時はRNNと一緒に使う必要がありました。
  • しかし先の論文ではRNNが必須ではなくなり、TransformerからBERT、GPT-2、T5などのLLM(Large Language Model)が派生しています。
  • なかでもPaLMはGoogleが発表した超巨大なLLMで5400億個のパラメーターで学習されています。
3.大規模言語モデル(LLM)による認知症予防例
  • 発話データから認知症を予測する方法として、以前から音声の音響特性を使う既存手法が提唱されていました(下図A)。
  • それに対して、GPT-3を使った分析では音響特性を使わずに、テキストデータ化したインプットを元に認知症予測を行っています(下図B)。
  • その結果、音響特性を使う手法よりも精度が高く認知症の予測ができるようになりました。

  • 大規模な言語モデルを使用した自発的な発話から認知症を予測する」から引用

  • 自然会話のデータから、GPT-3を使って約80%の精度で認知症を予測することに成功しています。
  • 現在医療現場で認知症のスクリーニングとして一般的に使われているMMSE(ミニメンタルステート検査)や長谷川式は、医師が10〜15分かけて検査をする必要があり、コスト面で課題があります。
  • 自然会話からAIが認知症の予測を出来ることは、今よりも簡単に認知症の診断を受けやすくなるため、重要な技術です。
  • 音声から認知症を予測する技術は既に実用化され、いくつかの企業から製品もリリースされています。
4.認知症の患者は、言葉を思い出したり文章を構築するのに時間がかかる場合が多い
  • 認知症患者の音声情報から認知症を予測する技術において、以下のうちどの特徴量が一般的に重要視されているでしょうか。
    • A) フォルマント周波数、音声信号のエントロピー、モーラの長さ
    • B) 音声の音高、音素の長さ、会話の題材
    • C) 音声の速度、音声中のためらいや繰り返し、語彙の豊富さ
    • D) 音声の音量、話し言葉のタイプ、語尾の使用頻度
  • 答えは「C) 音声の速度、音声中のためらいや繰り返し、語彙の豊富さ」でした。
  • 認知症の患者は、言葉を思い出したり文章を構築するのに時間がかかる場合があるため、音声の速度の低下や、音声中のためらいや繰り返しが起こる可能性があるようです。
  • 語彙力も低下し、使われる単語が限定される場合もあるようです。
5.大規模言語モデル(LLM)の医学的回答能力
  • 大規模言語モデル(LLM)の医療応用に関連して特に多く見られる種の研究論文が、「医学的質問・問題に対する大規模言語モデルの回答能力」を検証するものです。
  • 市民によるセルフトリアージは、これまで主にGoogle検索に依存してきたのが世界の実情ですが、一方でその多くが成功しない(あるいは時に大きな誤解を招く)のは、健康情報の高度専門性と複雑さ、オンラインリソースの質の低さによるところが大きいとされています。
  • もし、大規模言語モデル(LLM)が専門医に匹敵する回答能力を示すとしたら、人々の日常的健康管理は大きく変わる可能性があります。
  • 実際、種々の検証成果はかなり有望な結果を示しています。
  • 業界に大きな衝撃を与えたのは、米マサチューセッツ総合病院の研究者らが公開した研究成果で、「ChatGPT」が米国の医師資格試験に相当するUSMLEにおいて、特別な学習を加えることなく合格ラインに及ぶ結果を示したことです。
  • この後、各国における医師資格試験での評価が進み、画像問題など解釈不可能なものは排除されるケースが多いものの、おしなべて良好な結果を示すなど、一般的な臨床的推論能力の高さも明らかにされています。

3.2 独居高齢者の話し相手になる

1.音声で大規模言語モデル(LLM)である「ChatBot with GaLM 2」と会話して色々な質問ができる
  • 「ChatBot with GaLM 2」は、Googleが提供する「大規模言語モデル(LLM)」です。
  • 音声で「ChatBot with GaLM 2」への質問プロンプトを作成して、「ChatBot with GaLM 2」に色々な質問ができます。
  • 質問に対する「ChatBot with GaLM 2」からの回答は、データベース(firestore)に保存されているので「音声チャット画面」で閲覧する事ができます
2.音楽や動画の視聴などの色々な機能を音声で指示できるので、スマホやタブレットが話し相手になる
  • 音声会話アプリにより、高齢者が苦手なスマホやタブレットの画面操作を音声で行う事ができます。
  • 音声会話アプリは、「OK Happy」と言う「Wakeup Word」で起動する事ができます。
  • 音声入力がタイムアウト(3回以上、入力がない場合)になった場合でも「Wakeup Word」で音声入力を再開させる事ができます。
  • 勿論、画面操作でも同じことができるので、やりやすい方法でスマホやタブレットを操作できます。
3.「スケジュール機能」を活用して、今日の予定などを音声で知る事ができる
  • 「スケジュール機能」とは指定した時間に、ある音声会話アプリを起動する機能です。
  • スケジュールは、「毎日(dayly)」「毎週(weekly)」「毎月(monthly)」「指定年月日(other)」の指定ができます。
  • 「デイサービス」のように、毎週、決まった時間にお迎えの車に乗る事に忘れないようにする時などに便利です。

3.3 「PaLM 2」

1.「PaLM 2」とは
  • 「PaLM 2」は、2023 年 5 月 に Google が発表した大規模言語モデルです。
  • Google は、2022 年 4 月に大規模言語モデル「PaLM」を発表しています。これは、「PaLM 2」の前身となるモデルです。
  • PaLM の特徴は、5,400 億個のパラメータを採用し、7,800 億個のトークンを使用して学習していることです。
  • 言語モデルにおける「パラメータ」とは、モデルが学習する際の設定や特性を決定する数値であり、パラメータの数が多いほど、より複雑で高度なタスクに対応できることを示します。
  • GPT-3.5 のパラメータが 3,550 億個、MT-NLG のパラメータが 5,300 億個であり、PaLM はこれらを超える能力を持っていると言えます。
  • 一方「トークン」とは、テキストデータを小さな単位に分割したときの最小の要素です。
  • 1 つの英単語が 1 トークンに換算されるため、PaLM は 7800 億に相当する英単語を学習したことになります。
  • 「PaLM 2」は、このような高度な能力を持つ PaLM をさらに発展させたものです。
  • PaLM よりも多言語に対応し、推論やコーディング機能が向上した最先端の言語モデルと言えます。

3.4 「Firebase Extensions」

1.「Firebase Extensions」とは
  • Firebase には、あらかじめパッケージ化されたソリューションを使用して、アプリケーションに機能を素早くデプロイできる Firebase Extensions という機能が存在します。
  • 2023 年 5 月 に開催された Google I/O 2023 では、Firebase Extensions に 20 以上の機能(ソリューション)が追加されました。
  • その中に 「PaLM 2」のようなGenerative AI に関する機能もいくつか含まれています。
    1. Chatbot with PaLM API
    2. Summarize Text with PaLM API
    3. Language Tasks with PaLM API
    4. Call PaLM API Securely
  • 「トーク愛 for PaLM」では、「Chatbot with PaLM API」を使って「チャットボット」機能を実現しています。

4.お気に入り機能

音楽や動画を楽しむために、お気に入りの音楽や動画のURLをカテゴリー分けして記録します。

目次

4.1 独居高齢者が「音楽」や「運動」で認知症になるのを予防する

1.お気に入りの音楽を聴いて楽しむ
  • 音楽ファイル(.mp3など)のURLをお気に入りの分類で記録して、音楽を聴いて楽しむ事ができます。
  • 音楽を聴く事は、脳のさまざまな部位が活性化させ、認知症に関する脳の箇所に良い刺激を与えることができます。
2.お気に入りの動画を視聴して楽しむ
  • YoutubeコンテンツのID(Video ID)や動画ファイル(.mp4など)のURLをお気に入りの分類で記録して、動画を視聴して楽しむ事ができます。
  • 動画を視聴する事は、脳のさまざまな部位が活性化させ、認知症に関する脳の箇所に良い刺激を与えることができます。
3.楽器による音楽演奏を練習する
  • 音楽や動画を視聴するだけでなく、楽器による音楽演奏を練習する事ができます。
  • 楽器を演奏する事は、脳の暗記力を向上させる同時に、指の運動で脳のさまざまな部位が活性化させ、認知症に関する脳の箇所に良い刺激を与えることができます。
4.音声による歌(クラシック、カラオケ等)の練習をする
  • 音楽や動画を視聴するだけでなく、自分の音声による歌(クラシック、カラオケ等)の練習をする事ができます。
  • 歌を歌う事は、脳の暗記力を向上させる同時に、音程感とリズム感を向上させ、脳のさまざまな部位が活性化させ、認知症に関する脳の箇所に良い刺激を与えることができます。
5.音楽に合わせて体操を行う
  • 音楽に合わせて体操を行う事は、高齢者の衰えた筋力を回復させ、腰痛や膝痛の改善にも効果があります。
  • 「立位の状態で行うラジオ体操」や「座位の状態で行うラジオ体操」などの動画を用意しています。
6.音楽に合わせてダンスの練習を行う
  • 音楽に合わせてダンスの練習を行う事は、高齢者の衰えた筋力を回復させると同時に、音程感とリズム感を向上させ、認知症の予防になります。
  • ボールルーム系では、「ワルツ」「フォックストロット」「タンゴ」「クイック・ステップ」などの曲を用意しています。
  • ラテン系では、「ルンバ」「ジァイブ」「ChaChaCha」などの曲を用意しています。
7.楽器の周波数を調べて調音を行い、音程感を養う
  • 楽器の基本周波数を調べて調音を行う事は、絶対音感などの音程感を養うと同時に、音楽への興味と理解を深め、認知症の予防になります。
  • 具体的には、B1~F5までのピアノ鍵盤を表示し、検知した楽器の基本周波数の位置を示します。
  • ギターの場合は、該当する開放弦の周波数との差を周波数(Hz)とセント(cent)で表示します。
8.自分が歌う声の周波数を調べて、音程感を養う
  • 自分が歌う声の正確な周波数を調べる事は、絶対音感などの音程感を養うと同時に、音楽への興味と理解を深め、認知症の予防になります。
  • 具体的には、B1~F5までのピアノ鍵盤を表示し、検知した音声の周波数の位置を示します。

4.2 独居高齢者が「達成感」を味わう事で認知症になるのを予防する

1.「お稽古事」の練習に熱中して「達成感」を味わう
  • 「お稽古事」の練習に熱中する事で、日常生活の中で、楽しさや達成感を味わうことができます。
  • 「お稽古事」の種類は、「楽器の演奏」「歌を歌う(民謡、カラオケ、クラシック等)」「踊り(社交ダンス等)」「スポーツ(ゴルフ等)」等が考えられます。
  • いずれの「お稽古事」も「音楽」や「動画」を視聴する事で、上達できるので、「お稽古事」の練習に熱中する事ができます。

以上

5.見守り機能

目次

5.1 緊急連絡先

1.緊急連絡先の登録機能
  • 遠隔地の独居高齢者の異常を検出した場合、その異常を見守り者(家族など)に通知できます。
  • 緊急連絡先には、かかり医などの連絡先も含まれるので、異常を知った見守り者(家族など)の迅速な対応が可能です。
  • 独居高齢者は、音声で自分の異常を見守り者(家族など)に「メール」「チャット画面」で通知する事ができます。
  • 人感センサーなど(オプション)で、遠隔地の独居高齢者の異常を検出して、見守り者(家族など)に知らせる事もできます。

5.2 各種センサーによる見守り

1.人感センサーなどで遠隔地の独居高齢者の生活を検出し見守り者(家族など)に知らせる
  • 無線(BLE: Bluetooth Low Energy)で人感センサーや温度センサー等を接続できます。
  • 色々な「異常検出アルゴリズム」で独居高齢者の異常を検出し、見守り者(家族など)に知らせます。

5.3 音声チャット機能による見守り

1.「音声チャット機能」で独居高齢者の発言(テキスト、写真)を見守り者(家族など)が共有する
  • 遠隔地の独居高齢者と見守り者(家族など)を構成員とする「音声チャット機能」を利用する事ができます。
  • 「音声チャット機能」とは、音声でチャット用テキストを入力できる機能です。
  • 「音声チャット機能」は、テキストの他、写真や各種ファイルを入力できます。
  • 高齢者が音声でチャット用テキストを入力する時、同時に写真を撮影してチャット画面に表示する事もできます。
  • 遠隔地の独居高齢者の発話(テキスト化)と写真を見守り者(家族など)が見て、安否確認をする事ができます。、

5.4 スケジュール機能による見守り

1.高齢者のスケジュール
  • 「トーク愛 with PaLM」は、高齢者の「スケジュール」を設定できます。
  • 必要に応じて、その時間になると「音声会話アプリ」を起動する事ができます。
  • 高齢者の「スケジュールを忘れやすい」と言う問題を解決します。
2.バスの運行スケジュール
  • 「トーク愛 with PaLM」は、バス等の「運行スケジュール」も設定できるので、高齢者の外出時に便利です。

以上